フォーカル・ジストニアに罹患すると演奏時に何が起こるのか、私自身を例にその症状の1部を見ていきます。下の画像は、2016年3月に撮影したビデオのスナップショットです。
まず特徴的なのが、体幹がネジれた格好になっている点です。これは右手の動かしにくさを、上半身全体でカバーしようとしているため。第6弦を1本だけピッキングしようとしているにもかかわらず、 手の平が突っ張り、手首の過剰な屈曲が起こっています。少し見切れていますが、肩をすくめる様子も確認できます。
関節のラインをなぞってみると、その異様さに気づきます。指だけでなく前腕にも症状が広がっていたため、書字や箸使用時もこのような格好となっていました。
もしあなたがジストニアに罹患していなくとも、このような不自然な弾き方をしている場合は非常に危険です。統計的に、プロギタリストの発症率は5%に上ると見られ、いつ誰が発症するか予想できない状況です。
不安な方は専門医、または信頼できる指導者に1度見てもらうか、可能であれば自己診断するなどして予防策を講じる事を推奨します。